生理心理学特殊研究-01

ガイダンス
 生理心理学特殊研究を受講の皆様、こんにちは。授業の目的と到達目標に示される通り、この授業はストレスマネジメントに焦点をあて、皆さんが将来的に臨床心理の現場で役立てられるような知識やスキルを身につけることを目的としています。例年は測定装置を使い、バイオフィードバック等のリラクセーション法の実体験を行いますが、本年度は対面授業を行いにくい状況にあるため、講義や文献講読を中心に構成し、途中で可能であれば、生理指標の計測体験も加えていきたいと思います。

 講義で心身相関現象の概要を理解した後、各自生理指標の測定を含む文献を読み、紹介してもらおうと思います。その際、生理指標を用いたストレス研究は、下記の様なジャーナルから選ぶと良いかもしれません(下記以外から選択しても構いません)。

生理心理学と精神生理学
健康心理学研究
行動医学研究
バイオフィードバック研究

 内容は、直接ストレスマネジメントに関わる研究の他、マネジメントまでいかずともストレス反応にかかわる実験研究でも構いません。文献紹介後のディスカッションで、どのようなストレスマネジメントに応用可能か、アイデアを出し合えればと思っています。

ストレス科学の概要
 今回はガイダンスということもあり、下記動画をご覧いただき、ストレス科学の成り立ちをひととおり理解していただきたく思います。多くの理論が、自律神経系、内分泌系、免疫系の3系統にストレス反応が現れることを指摘している点に注目してください。

リアクションの記入
  上記の動画を視聴し、下記アドレスから、授業当日内にリアクションを登録してください(リアクションは出欠記録を兼ねています)。また、今回は初回ということもありますので、上記に示した進め方で良いか?他にも何か「こういった事をしたい」といったアイデアがあれば、お書きください。
生理心理学特殊研究リアクション

心理サイエンス応用演習1-01

ガイダンス
サイエンス応用演習を受講予定の皆さんは、すでにサイエンス基礎演習でUnityやArduinoを経験された事と思います。本年度も、感染者数の増加やワクチン接種の遅延などを考慮し、本授業はオンデマンド形式といたします。まずは、オンラインでも比較的学習しやすいと思われる、Unityを用いた実験刺激の作成から始めたいと思います。

以下の動画は、心理サイエンス基礎演習で最後にプレイしてもらったゾンビゲームです。$5で背景を購入した以外は、ゾンビの声小物雨のエフェクトなど、ほとんど全て無料のアセットで構成されています。キャラクタは、4種類のゾンビと主人公、すべてMixamoから取得しました。

サイエンス基礎演習では、屋外の景観や、屋内風景の作成を扱いましたが、応用演習では、上記のような「キャラクターの表現」を扱っていければと思います。

今回の課題
 いずれにしても、Unityが使えなくては話が始まりません。まずは、メールアドレスなどの最低限の準備を行ってください。Unityをまだインストールしてない方は、こちらの動画を見てUnityのインストールを済ませておいてください。基本的に、Unity2018.4.17を使って進めていく予定です。
 昨年Unityを扱った方も、細かい作業方法を忘れてしまったかもしれません。2020環境心理学会WSのページに、学習用の動画を上げているので、下記の項目に目を通し、一通り復習しておいてください(下記動画はUnity2019用ですが、使い方はほとんど一緒です)。
2.Unityエディターを使う
3.FPSコントローラを設定する
4.Terrain(地形)を作成する

リアクションの記入
 課題が終わった方は、下記アドレスから3日以内にリアクションを登録してください(リアクションは出欠記録を兼ねています)。今回は、リアクションに、授業の感想に加え、「自分のパソコンを持っているか?」もYes/Noで回答してください。リアクションを書く前に、FAQもお読みください。
心理サイエンス応用演習1リアクション

心理サイエンス基礎演習1-01

ガイダンス
本授業では、心理学の研究に役立つであろう、様々な情報技術を学びます。その内容は、CG、VR、プログラミング、電子工学、デジタルファブリケーションなど多岐にわたります。しかし、なぜこれらの技術を学ぶ事が大切なのでしょうか?身近な目的で言えば、心理学の研究に役立つからです。これらの技術を学ぶことで、皆さんはより独自性の高い卒業研究を行う事ができるようになるでしょう。一方でより大きな目的としては、心理学とこれらの技術を組み合わせることで、様々な社会問題を解決する能力を、実地で養うことを目的としています。ご存知のとおり、時代の行く先は見えにくくなっています。新しいテクノロジーと心理学を組み合わせ、社会を切り開いていく人材を、世界は求めています。

↓電子工作・3Dプリンティングを組み合わせて新しい研究を模索する卒論学生

心理サイエンスコースの主なコンテンツ
扱う課題は多岐にわたりますが、その内容は大まかに言って、

1.フィジカルコンピューティング(電子工作)関連
2.デジタルファブリケーション関連
3.CGとゲームエンジン関連
4.VR・ARとAI

の3種類に分けられます。

フィジカルコンピューティングは、普通のパソコンではなく、低コスト(数百円~数千円)の、手のひらサイズのコンピュータを使って、いろいろ便利で面白いものを作ってしまおうという手法です(参考1参考2)。具体的に言えば、Arduinoという3000円程度の手のひらサイズコンピュータに、様々なセンサーや表示デバイス(LEDや液晶モニタなど)を組み合わせ、簡単な測定装置やオモチャを作成する方法を学びます。一見マニアックにも思えますが、Arduinoを用いた電子工作は、現在世界中で流行っており、オモチャから仕事で使う道具類のプロトタイプまで、実に様々なものが作成されています(事例1事例2)。IoT(モノのインターネット)のような最新技術を取り込み、世界を変えうる様々なイノベーションが、フィジカルコンピューティングの世界から生まれています。


デジタルファブリケーション
とは、デジタルデータとして作成された設計情報にしたがい、工作機械が自動でものを加工・生産する仕組みのことです。最も有名な例は3Dプリンタですが、これは溶かしたプラスチックをケーキのホイップのように積み重ね、自在な形を作成する機械です。逆のバージョン、削り出しを行う機械もあります(CNCとかミリングマシンと呼ばれます)。実験室では、銅箔の貼られた板に溝を掘ることで、電子回路を作成する装置をよく使います。IoT対応の小さなコンピュータと、ミリングマシンで作成された電子回路が組み合わされ、3Dプリントされたケースに搭載されます。こうして作成されたローコストのミニ計測器は、現在様々な企業や研究機関との共同研究に発展しています。これらの技術は、心理学の未来を大きく変えていく潜在的な可能性をもっています。

(左から、3Dプリンタ、ミリングマシン、切り出された基板、計測器)

本学で開発されたポータブル発汗計測器↑は教育効果測定の研究に応用されている。

CGとゲームエンジンもまた、注目すべきテクノロジーです。3DCGとVRは、よりリアルな感情体験を生み出すものとして、注目を集めています。ゲームエンジンと組み合わせることで、様々な新しい実験を行うことができるようになります。エアロバイクとCGを組み合わせることで楽しく運動できるようになる装置の開発や、VR空間内で握手をすることによってキャラクタへの親しみは強められるのか?あるいは、VR空間内のキャラクタを攻撃することで罪悪感は生じるのか?など、様々な研究に応用されています。ゲームエンジンなどというと遊んでいるようにも聞こえますが、心理学の科学的な検討には今すぐ取り入れたほうが良い、大切なスキルと言えます。

 上記の中で、まず最初に皆さんに体験いただくのは、ゲームエンジンUnityの入門です。興味が出た方は、Unityのインストールのページに目を通しておくとよいでしょう。

リアクションの記入
 下記アドレスから本日中にリアクション(授業の感想等)を登録してください(リアクションは出欠記録を兼ねています)。心理サイエンスコースの定員は最大30名程度なので、希望者が多い場合は抽選を行います。ぜひとも受講したいという方は
1.心理サイエンス基礎演習を受講したい理由は?
2.今回のガイダンスの、どの内容に特に興味をもったか?その理由は?
をリアクションをに記入してください。
心理サイエンス基礎演習1リアクション

情報処理基礎演習1-02

前回授業へのコメント
 エクセルやワードなどのオフィスアプリケーションが、ちゃんと使えるようになるか不安な方も多くいらっしゃるようでした。非常に簡単なところから徐々に慣れていけば、授業が終わる頃には結構楽しく作業できるようになっていると思います。初心者のために構成された授業ですので、安心して取り組んでください。

コンピュータの歴史
 今日のテーマはコンピュータの歴史です。もはや完全に生活の一部となっているコンピューターですが、その成り立ちについて知っておくことは、操作方法などの理解を深める上で大変重要です。「こういうことがあったんだなあ」というお話として聞いていただければ結構です。

ゲーム開発に支えらるコンピュータ技術の発展 
 コンピュータの歴史において、ゲーム開発は常に技術進歩の最先端です。GPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)の開発競争を含む多くの革新が、近年のコンピュータやAI技術の発展に大きく寄与しました。当初リアルなグラフィックスを実現するために開発されたGPUは、並列処理が得意であり、AI技術に転用可能であることが明らかになりました。深層学習やニューラルネットワークなど、近年のAI技術は、ゲーム開発で培われたGPU技術を活用しているわけです。ゲームと言っても遊んでばかりいるわけではないんですよ!

AI技術の急速な発展
 近年のAIを支える深層学習ニューラルネットワークは、従来から存在する技術でしたが、長年のあいだ「遅すぎて使い物にならない」と考えられていました。ところが、GPUの発展によって、「実はとんでもなくスゴイ技術だ!」とわかってきたのが、ここ数年の話です。画像認識による医療診断や、自然言語処理による翻訳、プロ選手を打ち負かすチェスや将棋のゲームAIなど、すべてGPUによる深層学習が重要な役割を果たしています。近年話題になっているのは、画像や文章などを、人間が創ったものと区別できないレベルで生成することができる、「生成系AI」です。私達の生活は、急速に発展するAIの支援によって、大きく様変わりしていくと考えられています。

ワードを使ってみる
 今日は簡単な実習として、マイクロソフト Word を使ってみましょう。心理学科ではレポートの作成などにこのソフトを良く使いますが、必要な機能はごく限られているので、誰にでも学習可能です。

 上記の動画に従いWordファイルを操作し、2ページめに最近あった面白いことを1/3ページほどで記入し、デスクトップに「最近あった面白いこと」という名前で保存してください。保存したファイルは、下記の動画に示されている方法でリアクションと一緒に送信してください。課題を送るだけでなく、授業に対するリアクションも必ず記入するようにご注意ください。

課題の送信方法

リアクションの回答
 リアクション(感想)は、出欠記録を兼ねていますので、授業開催日中に送信するようにしてください。
AクラスリアクションBクラスリアクション
↑クラスを間違えないようにご注意ください

心理学情報処理基礎演習1

人間を理解するには、様々な方法で人間を測る必要があります。いろいろな刺激を人間にあたえたり、その反応を測ろうとするとき、さまざまな情報処理の知識が、きっと大きな助けになるでしょう。具体的には、コンピュータから映像や音を出したり、それに応じて生じた人間の反応を、やはりコンピュータを用いて、測り、整理し、わかりやすく説明できるようになる事が重要です。本講義では、これ らの過程において必要となる、各種情報機器の使い方を学習します。成績は、授業への参加度、課題提出率を考慮し、総合的に評価します。

本講義の目的
1.情報処理の中心となるコンピュータについて学び、1)その歴史、2)構成要素(ハードウェアとソフトウェア)、3)データ表現、4)ネットワーク、に関して基礎的な知識を身につけ、説明できるようになる。
2.心理学に関連付けた様々な情報処理課題(調査用紙の作成、調査結果の集計、データの視覚化)を、実際にコンピュータを用い行うことにより、文書作成ソフト、表計算ソフト、プレゼンテーションソフトを使えるようになる。

スケジュール

01.ガイダンス:授業の進め方、単位修得条件など(5/8)
02.コンピュータの歴史(5/15)
03.心理学におけるコンピュータ利用の実例(1)

リアクション
授業の各回の終了時に、下記アドレスからリアクションを登録してください(リアクションは出欠記録を兼ねています)。
AクラスリアクションBクラスリアクション
↑クラスを間違えないようにご注意ください!

生理心理関係論文リンク

IoT皮膚コンダクタンス測定器を用いた授業評価

ポリグラフ検査から見た生理心理学への期待と課題

隠匿情報検査において項目提示後初期に見られる心拍数低下反応の解析法

心臓血管反応の持続に及ぼす評価懸念の影響―回復性研究における評価的観察を伴うスピーチ課題の有用性―

心拍変動の有用性――高周波および低周波成分に着目して――

ストレス下における不合理な意思決定―認知機能の側面から―

低コスト生体計測器を利用した心身相関体験プログラムの実施

コミュニケーションにおける表情表出の機能的役割

社会的文脈課題における顔面部の皮膚電気活動及び皮膚血流量

化粧行為の生理心理学的検討――スキンケアによる自己接触の生理心理作用――

隠匿情報検査における鼻尖血流量

2種類の異なる悲しみ喚起場面のイメージに伴う生理反応変化

表情変化に基づく情動認知の事象関連電位による検討

爪に含まれるコルチゾールの定量手法の検討――粉砕粒度と抽出時間の検討――

心理社会的ストレスへのコルチゾールの反応性と脅威刺激からの注意解放

コンピュータ・ゲーム時の競争環境の違いが自律系生理反応にもたらす効果

緩徐なペース呼吸がガス代謝に及ぼす影響

隠匿情報検査時の胸部と腹部の呼吸反応の関係性

関連項目数が隠匿情報検査時の心理的・生理的反応に及ぼす影響

注意資源配分量の指標としてのP300:体性感覚プローブ刺激と聴覚プローブ刺激の比較

パフォーマンスモニタリングに及ぼす聴覚性罰刺激の効果

主観的な感情と要求される表情表出の違いが生理反応に及ぼす影響

Arduinoマイコンを用いたリアルタイムの行動実験制御とデータロギング

人工観葉植物と精油の対提示が心理・心臓血管反応に及ぼす影響

本邦における生理心理学の先達―新美良純―

急性ストレス負荷による唾液中分泌型免疫グロブリンAの時系列的変化

実務ポリグラフ検査時に生じる呼吸反応の時間的変化

肩への電気刺激に対するP300 を指標とした無関連プローブ法の検討

集団の中で他者から選択されないことはネガティブに知覚されるのだろうか? ─事象関連電位を用いた検討─

気分が注意焦点の範囲に及ぼす効果

なぜ心が痛いのか

応答しないコンピュータに対する事象関連電位に及ぼす教示の効果

 

テーマ別過去の卒論一覧

[ストレスとリラクセーション]
人格特性が会話中の皮膚温におよぼす影響 13HP238_TAHARA
音楽とストレス課題の組み合わせが心身に及ぼす影響の検討 13HP251_MORI
ローコスト心拍計を用いた休息機能の測定 15HP235_hori
ストレス負荷後の水槽鑑賞が生理・心理指標に及ぼす影響 14HP139_noguchi
回想における表現の違いが生理・心理指標に与える影響 14HP104_ishii
多人数バイオフィードバックが心身に与える影響 14HP205_itakura
私的自意識が評価を伴う課題を行う際に心身に与える影響 14HP249_mori
会話内容が生理・心理指標に与えるストレス負荷の検討 13HP217_KANEKO
状態自尊心がリラクセーションに及ぼす影響について 12hp116_saigusa
猫型ペットロボットとのコミュニケーションがもたらすリラックス効果の検討 12hp216_kondo
リラックス法が予期不安中の心身反応に及ぼす影響 12hp234_fukushima
スピーチ課題前の読書は心身のストレス反応を抑制するか? 12hp235_hori
Skype通話時における映像の有無が生理・心理指標に及ぼす影響 12hp244_yoshida
レモンの香りがもたらすリラックス効果の心理・生理的検討 10hp105_anma
赤ちゃん映像視聴によりもたらされるポジティブ感情がストレス反応に与える影響 10hp108_imai
スモールステップ法が作業効率と生体反応に及ぼす影響の検討 10hp133_nemoto
感じたストレスを他者に伝えることで生じるストレス緩和効果について 10hp143_miyazawa
同一課題を行う親しい友人によりもたらされる相互サポート効果の心理・生理的検討  09HP124_taira
自尊感情の変化が計算課題中の心理・生理反応に与える影響の検討  08HP247_watanabe
お菓子の有無と味が映像視聴時の感情と印象に及ぼす影響 18HP101_aihara
自然環境をテーマとしたデジタル刺激による回復効果の検討 18HP206_ito
末梢皮膚温を利用したオンラインカウンセリングの検討 18HP230_sato
ビデオ通話時の抵抗感に対して性格が及ぼす影響 18HP249_baba
動物動画の視聴ストレス緩和効果の検討 19HP114_kataoka
仮想空間上の自然でストレス緩和は可能か 19HP131_sugaya
ハーディネス及びソーシャルサポート特性が感情喚起に与える影響 17HP206_urushi
映像と音楽の相互作用によるリラクセーション効果の検討 17HP229_tokunaga
音楽とストレス課題の組み合わせおよび音楽の知名度が心身に与える影響の検討 16HP121_tonai
VR環境でストレス反応は緩和されるか 20HP238_Nagamatsu
事前の動物動画視聴が心身へ及ぼす影響 20HP217_Kawada
内受容感覚が皮膚温バイオフィードバック訓練に与える影響 20HP225_Shigeta(抄録)

[エンタテインメント]
勝敗の有無と対戦相手がゲームプレイ時における主観的楽しさに及ぼす影響の検討 12hp132_hashizaki
音声の有無が対戦格闘ゲーム中の心理生理反応に与える影響の検討11HP137_tomioka
パズルゲーム課題時の発話の有無が生体反応および主観感情に及ぼす影響の検討 13HP121_KOZUKI
プレイヤー数がゲーム時の自律系生体反応にあたえる影響15HP232_hurukawa
ダーツを用いた競争課題中の皮膚温変化 13HP201_ADACHI
アイドル画像視聴がもたらす心身の変化 14HP251_yasuda
映像視聴における風刺激が感情に及ぼす影響 13HP203_ARAI
女性の化粧の有無が視線と生体反応に及ぼす影響14HP115_kadokura
スマホゲームがもたらすフロー状態における心身反応 14HP154_watanabe
ラジコンカーを用いた疑似運転体験による身体反応 15HP107_itou
塗り絵が心身に及ぼす影響 15HP212_kanai
お菓子の有無が会話中の感情・生体反応におよぼす影響 14HP125_satou
同一作品の提示方法の違いが心身に与える影響 13HP150_YOKOI
アニメーション作品のエンディングの有無が視聴体験に与える影響 15HP244_watanabe
親密度の違いがゲームプレイ時の生理反応に及ぼす影響 12hp224_soma
映像呈示条件がゲーム中の心理生理反応に与える影響の検討11HP103_ishikawa
競走場面における対戦形式の違いが生体反応に及ぼす影響 10hp118_saiki
リラックス・恐怖感情喚起映像視聴時の解像度の違いが主観感情及び生体反応に与える影響 10hp127_tanaka
PCおよびVRによるホラー動画視聴中の感情変化 17HP101_aida
ゲームが心理に及ぼす影響と今後の向き合い方  18HP202_abiko
ネタバレの有無が映画視聴時の感情状態および生体反応に及ぼす影響 19HP107_udagawa
エアロバイクゲームが心身に与える影響 19HP160_watanabe
コンピューターゲームにおいてUIがゲーム体験に及ぼす影響 19HP252_matsui
VRホラーゲームが心身に与える影響 191P258_yoshida
ゲームにより生じる感情と性格の関係性について 17HP119_saito
レースゲーム中の視点条件の違いによる生体反応への影響 16HP119_chida
ストリートダンス動画視聴時における発汗及び視線の動向 16HP219_teshigahara
ドローン操作が心身に与える影響 20HP110_Oguri

[認知・感情]
人物印象が表情模倣と情動伝染に及ぼす影響の検討 08HP220_kobayashi_
対人場面における服装の違いが緊張感及び生理指標に与える影響について  09HP245_wada
異性画像の魅力度が視線と心拍に与える影響 14HP129_takashima
心拍の虚偽フィードバックが魅力度評定に及ぼす影響 09HP137_fuseda
異性画像に対する魅力度の違いが身体反応に及ぼす影響 13MH204_fuseda
パーソナル・スペース侵害時の視線の有無が生理・心理的反応に与える影響  09HP122_sanoki
仮想空間内において3Dキャラクターの視線や表情が罪悪感に及ぼす影響 14HP127_sugahara
VR空間内でのFB・視野情報の違いがユーザーインターフェースに及ぼす影響の検討15HP230_negishi
模型戦車操作時の視点状況の違いが没入感および生体反応へ及ぼす影響 10hp215_kubo
ヘッドトラッキング機能の有無が映像の没入感に及ぼす影響の検討 12hp214_kitayama
前腕3DCGモデルの動作遅延が身体感覚の転移および生体反応に及ぼす影響の検討 10hp242_mihara
頭部運動と映像の連動によりもたらされる身体感覚の転移とその定量化手法の提案 12mh206_watanabe1
座禅が自律神経機能および認知課題の成績に与える影響 13HP137_NAGATA
サブリミナル動画がリラックス映像視聴時のαパワー値に与える影響の検討11HP112_kaneko
スマートフォンゲームが人に与える影響 16HP137_yamamoto
人物の有無が広告の好意度と再認に与える影響 18HP113_onota
人物イラストが印象評定と行動に及ぼす影響  18HP122_kuriyama
3Dキャラクターの外見が攻撃者の罪悪感に与える影響 18HP123_kono
リズムパターンが心身に及ぼす影響 18HP210_uchiyama
映像の有無が人物の特性推論に及ぼす影響 18HP221_kinoshita
VR動画を用いた大学内教室の印象評定 19HP115_kanaya
外観デザインが製品印象評価に及ぼす影響について 19HP240_nihei
ギャンブル課題における勝敗が心理・生理反応に与える影響 19HP257_yoshida
リモートコミュニケーションにおける映像の有無が課題遂行や心理状態に及ぼす影響 17HP110_omura
色とテンポの組み合わせが映像に対する印象と感情に及ぼす影響 17HP114_kato
自己意識及び同調行動が大学生の服装選択に及ぼす影響 17HP218_saito
映像刺激の差異が自律神経活動及び再認識に及ぼす影響の検討 16HP227_hasegawa
仮想空間における虚偽検出 20HP232_Takeda

[教育]
子どもを対象にした心身相関現象体験プログラムの作成と運用 13HP236_SUZUKI
高校生を対象にした心身相関現象体験プログラムの実施 15HP138_miyata
教授方法の違いが参加者の授業体験と覚醒水準に与える影響 15HP211_kasai
教授場面における緊張について 12hp105_iwamoto
皮膚温測定装置を使った心身相関教育プログラム 16HP205_ouchi
学習状況における発汗活動にゲームフィケーションが及ぼす影響 16HP238_yoshida

[運動]
VRエアロバイクが心身に与える影響 15HP202_akiyama
カウントダウンの有無がボール投げ課題中の心拍数に与える影響 13HP109_ISHIKAWA
心音バイオフィードバックが射撃パフォーマンス・自己効力感・生理指標に及ぼす影響 10hp110_okura
呼吸制御教示によるパター課題のスコアと生理反応の変化 16HP132_hoshi

[その他]
面接場面における面接者の態度が非面接者の生理反応に及ぼす影響 10HP146_yamada[山田耕平/加曽利ゼミ]
ブレイン・マシン・インタフェース使用時における効率の良いトレーニング方法の模索 12hp227_takei
CMCでの匿名性の操作が自己開示および生理反応に及ぼす影響11HP102_ikarashi
フィジカルコンピューティングとデジタルファブリケーションを用いた低コスト皮膚温測定装置の開発とその運用13MH202_taira
模擬接頭辞の刺激提示手法の違いがポリグラフ検査における自律神経活動に及ぼす影響 10hp142_minemura
定位反応に関する選択的注意の解釈と人格特性との関連可能性についての検討  09HP218_sato
自己関連話題聴取時の生体反応に公的自意識が及ぼす影響の検討  08HP212_okutomi
性格特性と催眠効果の関係 20HP149_Mitsudome

専門演習Ⅳ-01

ガイダンス
 心理学専門演習Ⅳを受講する皆様、半年間よろしくお願いします。初回は、私が皆さんにお教えする生理心理学という学問がどのようなものなのか、過去の卒業研究を振り返ることを通してお伝えしたいと思います。その中から、皆さんが各自の興味あるテーマを見つけてくだされば良いと思います。

扱われているテーマ
 次のページに、過去に行われた卒論をテーマ別に分類してみました。分類に関しては、なかなか難しい側面はありますが、テーマは主に[ストレスとリラクセーション][エンタテインメント]、[認知・感情]、[教育]、[運動]、[その他]に分けられるようです。まずは下記のリンクを1分ほど眺めてみてください。
リンク:テーマ別過去の卒論一覧

ストレスとリラクセーションに関する研究で、用いられるストレスは、計算課題のような 単独で行うものと、会話やスピーチのような社会的(対人的)なものがあります。これらの研究は、ただストレス反応を測るのではなく、自尊感情等の様々な人格傾向が、どのようにストレス反応を変容させるのか?のように「心理学的な問」を含んでいる事が特徴です。一方で、それ以上に人気があるのは、ストレスをどのように迎え撃つか?という、いわゆるストレスマネジメント手法に関する研究です。その手法は、香りや映像を使うもの、読書、絵本の読み聞かせ、水槽を眺めるもの、バイオフィードバック、人に話したりする対人的なもの、さらにはロボットを使ったものまで、多種多様です。やはり、日常生活でどのようにストレスを迎え撃ち、コントロールするのかというのは、皆さんの興味の対象となりやすいようです。

エンタテインメントに関する研究も多く選択されています。課題は、デジタル系と非デジタル系に分類されます。前者は、落ち物(テトリスなど)、格ゲー(ストⅣ)、レース(マリオカート)、乱闘もの(スマッシュブラザーズ)などのビデオゲームが多いです。近年では、VRやスマホゲームを使用した例もあります。ホラー映画やアニメーションを用いた研究もデジタル系に入るでしょうか。一方で、ダーツやオセロ、ラジコンカー、塗り絵など、非デジタル系エンタテインメントの研究も多彩です。中には、ただアイドルの画像を眺めたり、お菓子を食べることの効果に注目したものもあります。「ゲームを用いた研究なんて」と思われる方もいるかも知れませんが、ポジティブな感情が体にもたらす効果の研究はとても重要です(ポジティブ心理学)。一方で、ただゲームをするような研究は少なく、「競争・共同」などの社会的要因や「提示方法の違い」など、各種の心理学的要因をからめて研究する事が多いのが特徴です

認知・感情に関連するテーマに分類したのは、ストレスやエンタテインメントには該当しない、より基礎的な研究です。人物の魅力や印象を生理指標を用いて検討するもの、ゲームエンジンUnityを使って3DCGを用いた実験刺激を作成し使用しているもの、VRゴーグルやアイカメラなど、各種の新しいデバイスを利用したものが含まれます。CGやVRといった新しい技術を使うことにより、高い臨場感を実現し、今まで難しかったようなリアルな感情喚起を期待するものです。また、これらの研究では、心拍数や発汗のような基本的な指標だけでなく、血圧や筋電図や脳波、視線や加速度などの計測にも挑戦している点が特徴です。

教育に関するテーマも最近増えつつあります。これは、小学生や高校生を対象に心理学を教える教育プログラムの開発と実施に関するものと、実際の教育現場を想定し、教授者や学習者の生理反応から授業を評価しようというものに分けられます。本学で開発された生体計測装置を用いた授業評価研究が、他大学・研究機関との共同研究として始まりつつあります。教育方面に興味がある方は、一緒にできると良いなと考えています。

運動に関するテーマは試合時のプレッシャー克服、生体情報フィードバックによる成績向上、CGやVRを用いた運動促進効果の検討などから成り立っています。これらのテーマは、どれも生理心理学の応用研究として非常にエキサイティングですが、特に重要なのは、楽しく運動する方法を見つけることだと思っています。高齢化が進む日本社会にとって、低コストで健康を維持するためには、運動習慣の維持が不可欠だからです。

リアクションの回収と来週の準備
  出欠記録を兼ねたリアクションの回答を本日中に記入してください。今回は、上記の流れをうけ、授業の感想に加え、「自分が興味をもっている研究テーマ」についても、あわせてリアクションに記入してください。「具体的な計画」を書いてくださっても良いですし、テーマ別過去の卒論一覧の中から、「○○のあたりにモヤッと興味を持った」、などの書き方でも構いません。来週はそれらをまとめて、今後の授業の進め方をお話します。

生理心理学特殊研究-02

脳の機能と感情
 感情は大脳辺縁系により生じると言われるが,大脳辺縁系の活動は新皮質からの影響を受けており、(前頭葉などの)大脳新皮質はしばしば大脳辺縁系による感情の変化を抑制するように働く。さらに大脳辺縁系は,視床や下垂体に影響を与え,様々な身体反応を生じる。つまり、下記のような順序での感情表出が想定される。

1.大脳新皮質 → 2.大脳辺縁系 → 3.視床・下垂体→4.身体反応

図  脳科学から「怒り」のメカニズムに迫る! カチンと来ても6秒待つと怒りが鎮まるワケ

 大脳辺縁系は、扁桃体、海馬、側坐核、視床、視床下部、などから構成される。各部位の場所と働きは、様々なWebサイトにわかりやすくまとめられている(参考サイト1参考サイト2)。公認心理師の資格試験の際、「生理」の区分から、主要な脳部位の名称や機能に関する質問が出る可能性があるので、抑えておく事が望ましい。
キーワード:「情動回路(ヤコブレフ回路)、「記憶回路(パペッツ回路)」

感情と身体反応を媒介する3つの系
 脳内で生じた感情は様々な身体反応を引き出す。これがいわゆるストレス反応となる。身体反応は、神経系、内分泌系、免疫系、を介して現れる。

神経系は、中枢神経系と末梢神経系、さらに末梢神経系は自律神経系と体性神経系にわかれる。神経系は内分泌系に比べ早く反応するが、持続時間は短いという特徴がある。神経系の中でも、特に自律神経系の働きは、感情やストレスと密接な関係にある。多くの臓器は、交感神経と副交感神経の双方から支配を受けており,その影響は拮抗的である(参考サイト)。ストレスを受けると,心拍数や血圧の上昇、血管の収縮などの両神経のバランスが破れ,内蔵機能の失調が生じる(参考文献1参考文献2)。
キーワード:交感神経、副交感神経

内分泌系は、ホルモンを生成して、身体の様々な機能を調節する。ホルモンは、視床下部、下垂体、甲状腺、副甲状腺、膵臓、副腎、性腺で生成される。ホルモンは血中に放出され体内を循環するため、神経系よりゆっくり伝わるが、効果が持続しやすい特徴がある。ホルモンによる身体機能調節には様々な経路があるが、ストレスに大きく関係するのが「交感神経-副腎髄質系」と「視床下部-下垂体前葉-副腎皮質系」である。前者は情動ストレスや身体ストレスによりカテコールアミン(アドレナリンとノルアドレナリン)を分泌し、心臓や血管など様々な臓器に影響を与える。後者は、脳下垂体前葉から分泌される副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を介して、コルチゾールを分泌し、肝臓における糖新生,心収縮力増大,血圧上昇などをもたらす。緊急事態ではストレスホルモンが分泌され、身体を危険から守る働きをするが、長期のストレスに晒されると神経系や免疫系に悪影響をもたらす(参考サイト参考文献1参考文献2参考文献3)。
キーワード:アドレナリン、コルチゾール、副腎皮質、副腎髄質

免疫系は、細菌やウィルスが身体に侵入しないよう、身体を守る仕組みであり、白血球が担っている。免疫系は、マクロファージやNK細胞からなる自然免疫、B細胞・T細胞からなる獲得免疫にわけられる。自然免疫が、反応が早いが特異性が低いのに対し、獲得免疫は遅いが特異性が高い。これらは互いに作用しあい、病原体の発見と排除を行う。これらの免疫細胞には、各種の神経伝達物質やホルモンに対する受容体が存在する。そのため、免疫機能は心理ストレスにより自律神経系、内分泌系を介して影響を受け、特に長期のストレスに晒されると様々な疾病にかかりやすくなることが知られている(参考サイト参考文献1参考文献2参考文献3)。
キーワード:マクロファージ、NK細胞、B細胞、T細胞

ホメオスタシスとアロスタシス

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生理心理学特殊研究リアクション