はじめに
以前のブログで紹介した、統計ソフトHADについて紹介する。
今回は、DLからの一連の流れと、基礎統計量・因子分析の算出を行う。
インストラクション動画
抽出方法・回転方法の説明
1. 抽出方法
・最尤法:母集団を推定する考え方。イメージとしては、全国規模。
・主因子法:今得られてるデータの中でまとめる方法。学生の中だけ。
・最小二乗法:よく使われる。尺度の単位を考慮する。
2. 回転方法
・プロマックス回転 (斜交回転)
因子同士に相関があるようにまとめる方法。心理学は、人の心に関係するという共通事項があるので、相関があると見なしプロマックス回転を使う。
・バリマックス回転 (直交回転)
反対に相関がないことを前提にする場合はバリマックス回転を使う。
因子分析手順
・分析1回目は, スクリープロットなどから因子数を予測する。
・分析2回目は, それをもとに因子負荷量を算出する。
・算出したら事前に建てた目安をもとに項目の削除を行う。目安としては, 共通性を0.2以下の項目は削除。パターン行列は0.4以上の項目で区切る。内的整合性の検討は, α=.80とするなど適宜調整する。
・分析3回目以降は, 項目の削除がある場合行う。
・残りは, 因子の命名, 下位尺度の算出。表の作成は, 因子負荷量・共通性・α係数・相関行列があればok.(固有率, 寄与率, 累積寄与率を書くことも)
質問紙研究の分析
・因子分析:尺度作成時 (作成しなくても行う場合も)
・相関分析:下位尺度得点から, 他に使用した尺度と
・分散, 重回帰分析:より詳細なデータが欲しいとき
・t検定:因子, 尺度内で, 高群/低群を25%ずつ抽出
因子分析のレポート(SPSS)
過去に質問紙の作成を行って、因子分析・相関分析・t検定を行った例。統計ソフトは, SPSSを用いた。2年次に執筆したレポートだから書き方が間違いだらけ。表は動画内か先行研究などを参照してください。ついでにSPSSのマニュアルも添付。
マニュアル
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余談(js-starとの比較)
js-starと分析結果が合うか確認してみた。
画像の通り、結果は合っていたが、なぜか有意差が出た時にHADのp値の表記がバグる。おそらく設定が足りてないんだと思うがなぜだ。まあでも、心理学レポートのフォーマットにあった図表もでるし、分析の選択も楽だし、外部ソフトを仲介せず、エクセル操作できるのはかなりお得。あとは使いこなせるかが問題