生理心理学実験1-10

前回課題へのコメント
 前回は、ゲームエンジンUnityで作成された実験刺激を使い、実験を行ってもらいました。リアクションも多くの意見をいただき、このような実験のあり方を考える良い機会となりました。フィードバック動画を用意したので、ご覧ください。

動画の中で紹介しれている美術館

実験結果の分析
 今週は結果の分析方法を紹介します。下記動画に従い、みんさんもチャレンジしてみてください。まずはデータをグラフ化し、どのような結果であったのかを確認します。そのあと、得られた結果を統計処理してみましょう。

リアクションの回答と課題の送信
 今回は、上記動画を見て、グラフ化と分散分析を行ってみてください。データが40人分に増えているため、統計処理結果は動画と異なってくると思いますのでご注意ください(交互作用が出ないぶんシンプルな結果になっているようです)。
 気持ちに余裕がある方は、以前学習した手順にしたがい、レポートにまとめてみてください。「空と水が感情におよぼす影響」という名前でワード形式で保存し、リアクションと一緒に送信してくだされば、内容に応じて加点いたします(できたところまででOKです)。余裕が無い方は、リアクションだけ送っていただければOKです
 今回はグラフが3枚あるので少し長いですが、完成すると下記のようなイメージになります。要因計画のところは「2(水:有り、無し)✕3(空:曇り、晴れ、夕暮れ)の参加者内計画分散分析」としてください。効果の部分は、「水の効果、空の効果、水✕空の交互作用」と表現して下さい。
 また、私が処理した結果を末尾に貼っておきますので、自分が正しく処理できているか気になる方は、確認してみてください。

・リアクションは、出欠記録を兼ねていますので必ず出すようにしてください。
原則として授業が行われた日のうちに送信するようにしてください。
・課題を最後までやりたいが今日中の提出は難しいという方は、とりあえずリアクションだけ出して、課題はできた時点でお送りくだされば結構です。

生理心理学実験1-09

前回授業へのコメント
 皆さん、レポートの修正お疲れさまでした。難しいと思いますが、これ以上難しくなることは(たぶん)ないので、安心してください。ここ数年、こんなに詳しく説明&練習することはなかった気がします。

データの測定(1)
 想定データも飽きてきたので、そろそろデータを測定しようと思います。生理指標の計測器も、実験道具も使えないので、Webで刺激呈示してWebで計測することにします。詳しくは、下記の動画を御覧ください。実験の際は、実験刺激質問紙をブラウザに表示しておいてください。実験刺激は、Unityで作られた自然環境です(うまく動かない場合はChromeかFirefoxの最新版をお試し下さい)。

 動画中でも触れていますが、3(空:曇り、晴れ、夕暮れ)✕2(水場:あり、なし)条件の実験計画で、従属変数は参加者の感情(ポジティブ感情、ネガティブ感情、リラックス感情の3種)となります。一人の参加者が全条件を行うので、3✕2の参加者内計画となります。来週以降はこの実験から得られたデータを配布し、分析してみたいと思います。

リアクションの送信
 今日は課題はないので、リアクションのみをこちらから送信してください。リアクションは、出欠記録を兼ねていますので、授業が行われた日のうちに送信するようにしてください。課題があるときも無いときも、リアクション記入を忘れないように!

23基礎実験用
回答用質問紙

生理心理学実験1-08

前回授業へのコメント
 徐々に難しい計画の分析へと進んで来ましたが、実際の測定結果を正しく分析、記述するのはなかなか難しいものかと思います。いろいろなケースを体験し、書きながら学び、自分の卒論を行うときに、ある程度自力で書けるようになると良いと思います。皆さんからの質問等に回答しましたので、下記動画をご覧ください。

分散分析結果記述方法の解説
  下の動画に、グラフの作成方法、統計処理、文章化の過程をまとめました。参考にしながら、自分の書いたものと比較し、ファイルを修正してみてください。

リアクションの回答と課題の送信
 前回提出したものをベースに、グラフや文章を修正し、新たに作成したワードファイルを「修正版人格による皮膚温変化の違い」という名前で保存し、こちらから送信してください。リアクションは、出欠記録を兼ねていますので、授業が行われた日のうちに送信するようにしてください。課題を提出するだけでなく、リアクションも記入することを忘れないように

生理心理学実験-07

前回授業へのコメント
 課題ファイルは、概ね問題なく記述できているように思いました。統計量が部分的にイタリックになってないケースが散見され、「群」を「郡」とするなどの誤字も見受けられました。他にもいろいろお答えしておりますので、詳しくは下記のフィードバック動画をご覧ください。
 ところで、先週フィードバック動画中でお伝えしたのですが、念の為もう一度ここに文章で記します。レポート剽窃は、試験のカンニングなどと同等の不正行為として扱われます。写した方も写させた方も両方処分をうけるのでその点もご理解ください。

今日の課題:自己紹介中の皮膚温変化は人格によって異なるか?
 今日は、別のデータを使って分析をしてみましょう。50名の学生が、前安静(4分)→自己紹介課題(4分)→後安静(4分)のスケジュールで実験に参加し、その間の皮膚温が測定されました。皮膚温は2分を1blockとして平均が求められました(計6block)。実験後に、NEOFFIによる人格検査が行われ、神経症傾向が特に高い15名と、特に低い15名が抽出されました。人格(神経症傾向)の違いによって、自己紹介課題中の皮膚温変化に差はあるのでしょうか?高群低群あわせて30名、6blockぶんのデータを「人格と皮膚温」というエクセルファイルにまとめました。前回の方法を参照しながら分析してみましょう。

 2要因混合計画の分散分析によって皮膚温変化を検討し、前回と同様の手順でワードファイルを作成してください。水準が多く多重比較の記述がややこしいですが、「○と○の間、○と○の間、○と○の間に有意な差があった(ps<.05)」などのように、差があるところを列挙し、無いところは記入しない方式で書くことにしましょう。その他、グラフは白黒で作成し、統計量などのキーワードをイタリックにするなど、これまでに学んだ事を活かして記述していきましょう。また今回は、グラフと統計処理の結果からどのような事が読み取れるか考えて、統計処理の後に文章で記述してみましょう(3-4行程度)。

リアクションの回答と課題の送信
 上記の作業を実際に行い、作成されたワードファイルを「人格による皮膚温変化の違い」という名前で保存し、こちらから送信してください。リアクションは、出欠記録を兼ねていますので、授業が行われた日のうちに送信するようにしてください。課題を提出するだけでなく、リアクションも記入することを忘れないように!

生理心理学実験1-06

前回授業へのコメント

 (準備中)

2要因混合計画の分散分析
 エアロバイクを用いた実験では、心拍数や運動量の他に、主観的な運動負荷(運動のきつさ)を測っています。20名の参加者が、VR映像あり群とVR映像なし群に10名ずつ分けられました。全ての参加者は、安静(5分間)→エアロバイク(5分間)→安静(5分間)のスケジュールで実験に参加しました。課題中、実験者は1分毎に運動のキツさを参加者から口頭で聞き取りました。その結果を下の「運動負荷」というエクセルファイルに登録しました。今日はこちらのデータを使って課題を行って下さい。

今回の課題も、1.データの整理とグラフ化→2.分散分析(2要因混合計画)→3.分析結果の文章化、という手順で進みます。各手順の詳細を動画にしましたので、これらを見ながらレポートを作成してください。今日の課題は、なかなか歯ごたえがあるのではないかと思います。

リアクションの回答と課題の送信
 上記の作業を実際に行い、作成されたワードファイルを「VRの有無で主観的運動負荷は変わるか」という名前で保存し、こちらから送信してください。リアクションは、出欠記録を兼ねていますので、授業が行われた日のうちに送信するようにしてください。課題を提出するだけでなく、リアクションも記入することを忘れないように!

生理心理学実験1-05

前回授業へのコメン
 課題はほぼ動画通りということで、皆さん順調に作成いただけたように思います。前回同様、フィードバックを動画でしていきたいと思います。

スピーチ中の皮膚温変化
 今日は別のデータで分析してみましょう。ストレスがかかると、交感神経活動による血管収縮が生じ、指先の皮膚温が低下する事が知られています。下記のデータでは、最初の1~6ブロックが前安静、7~14ブロックがスピーチ課題(最近あった面白い話をする)、15~21ブロックが後安静となっています。ちなみに1ブロックは30秒です。前安静とスピーチ中は、あまり皮膚温に差がありません。これは、スピーチで何を話そうかと既に前安静で緊張しているからであり、課題が終わって後安静になると初めて安心し、緊張が解けることがわかります。

 1要因参加者内計画による分散分析によって皮膚温変化を検討し、前回と同様の手順でワードファイルを作成してください。

リアクションと課題の提出
 上記の作業を行い、作成されたワードファイルを「スピーチ中の皮膚温.docx」という名前で保存し、こちらから送信してください。リアクションは、出欠記録を兼ねていますので、授業が行われた日のうちに送信するようにしてください。

生理心理学実験2-04

前回授業へのコメント
 グラフの貼り付け方や、レポートの記述方法など、いろいろなご意見・質問等いただきましたので、フィードバック動画でお答えします。参考にしてくだされば幸いです。

1要因参加者内計画の分散分析
 今回は、生理心理学でよく用いられる実験計画法と対応する分析方法を説明していきます。 ここでは、運動時の心拍数データを用い、1要因3水準の対応のある分散分析を学びます。データは、前安静(3分)→課題(5分)→後安静(3分)の計11分ぶんであり、10人分です。これをグラフ化し、統計処理(分散分析と多重比較)し、結果を文章化する方法を学びます。まず下のボタンからデータをダウンロードし、グラフ化することから始めましょう。

 心拍数は前安静や後安静に比べ、運動時に高くなっている事がわかります。このように、平均グラフを作成し、おおまかな変化傾向を知る事はとても重要です。統計処理をする前に必ず行いましょう。
 では、運動期間と他期間の間に有意な差はあるのでしょうか?統計処理ソフトjs-STARを用い分散分析で調べます。ここでは、同じ10人に対し、前安静、課題、後安静の3期間にわたり計測しているため、1要因参加者内計画を用います。エクセルに分散分析用のワークシートを作成し、データをSTARにインポートし、統計処理を行い、結果をエクセルに貼り付けます。

  次は、分散分析の結果を確認し、ワードに文章として記述していきましょう。グラフを表示するだけでなく、注目すべき点を文章でわかりやすく記述することが大切です。統計処理も結果を記述するだけでなく、どのような値を、どのよう手法で分析したのか、明確にすることが大切です。

リアクションと課題の提出
 上記の作業を実際に行い、作成されたワードファイルを「心拍数の変化.docx」という名前で保存し、こちらから送信してください。リアクションは、出欠記録を兼ねていますので、授業が行われた日を含む3日以内に送信するようにしてください。課題を提出するだけでなく、リアクションも記入することを忘れないように!

生理心理学実験2-03

前回授業コメントへのフィードバック
 概ねスムースに課題を進めていただけたようで良かったです。以下に質問等、お答えしたフィードバック動画を作成したのでご覧ください。

今日の課題:絵本の効果の検討
 ストレスの多い課題を行うとき、事前にストレス緩和処置を施しておくと、ストレスが緩和されたり認知課題成績が向上する可能性が報告されています。下記の実験では、ストレス課題の前にストレス緩和刺激として、絵本(ぐりとぐら)の読み聞かせを行った条件(絵本あり条件)と行わなかった条件(絵本なし条件)を設けました。

 上記のデータは、ストレス課題(漢字を用いた記憶課題)を行った際の成績(正答数)を示したものです。対応のあるt検定を用い、事前に絵本を読むことで記憶課題の成績に差が生じるかを検討し、前回と同様の手順でワードファイルを作成してください。

リアクションと課題の提出
 上記の作業を実際に行い、作成されたワードファイルを「絵本の効果.docx」という名前で保存し、こちらから送信してください。リアクションは、出欠記録を兼ねていますので、授業が行われた日を含めて3日以内に送信するようにしてください。また、リアクションの内容が成績評価の対象となることにご留意下さい。

21生理心理学実験2-02

前回授業に対するコメント 
 前回は対面授業が始まったら行ってみたい研究テーマや、授業実施上での不安や疑問についてお知らせいただきました。下記にフィードバック動画を作成しましたのでご覧ください。

今回の課題:対応のあるt検定
 今日は対応のあるt検定をしてみましょう。下図のような、エアロバイクとCGを連動させた装置を作成し、エアロバイクの操作に応じて変化する映像を提示しながら運動した場合、映像なしで運動した場合に比べて、運動量(エアロバイクのペダル回転数)に変化が生じるのかを調べました。10名の参加者が、映像あり条件、映像なし条件の双方に参加し、その際に条件を行う順序はカウンタバランスしました。

 ペダル回転数のデータをダウンロードし、棒グラフを作成してみましょう。映像あり条件と映像なし条件の平均値を計算し、2本の棒グラフを作成します。このようなグラフを描く際は、ばらつきを示すためのエラーバーを表示する必要があるため、標準偏差もあわせて計算します。なお、エクセルで

平均値を計算する場合は「=average(範囲)」
標準偏差を計算する場合は「=stdev(範囲)」

の式を記入します。

 さらに映像あり条件と映像なし条件の平均ペダル回転数に差があるかどうかを、js-STARを用い分析します。10名の参加者が、映像あり条件となし条件の双方を行っているので、対応のあるt検定を用います。手順は下記の動画に従ってください。

 それでは、統計処理結果をレポートに文章としてまとめていきましょう。まずはグラフを示し、その内容を文章でわかりやすく説明します。その後、統計処理の結果を文章で記述していきます。今回は、p<.10(有意傾向)となった際の書き方になります。

(訂正があります。上記動画中に、レポートに「t(9)=1.54」とありますが、正しくは「t(9)=1.94」でした。お詫び申し上げます。)
ちなみに、p<.05の場合は、

 t(自由度)=t値, p<.05となり、5%水準で有意差が認められた。
 t(自由度)=t値, p<.01となり、1%水準で有意差が認められた。

p>=.10の場合は、

 t(自由度)=t値, n.s.となり、有意な差は認められなかった。

などのように記述してください。pやtのような統計量をイタリックにすることをお忘れなく。

リアクションと課題の提出
 上記の作業を実際に行い、作成されたワードファイルを「対応のあるt検定」という名前で保存し、こちらから送信してください。リアクション(今回の課題に対する感想や疑問点)と課題(ワードファイル)は、出欠記録を兼ねていますので、原則として授業開催日を含む3日以内に送信するようにしてください。