前回授業に対するコメント
前回は対面授業が始まったら行ってみたい研究テーマや、授業実施上での不安や疑問についてお知らせいただきました。下記にフィードバック動画を作成しましたのでご覧ください。
今回の課題:対応のあるt検定
今日は対応のあるt検定をしてみましょう。下図のような、エアロバイクとCGを連動させた装置を作成し、エアロバイクの操作に応じて変化する映像を提示しながら運動した場合、映像なしで運動した場合に比べて、運動量(エアロバイクのペダル回転数)に変化が生じるのかを調べました。10名の参加者が、映像あり条件、映像なし条件の双方に参加し、その際に条件を行う順序はカウンタバランスしました。
ペダル回転数のデータをダウンロードし、棒グラフを作成してみましょう。映像あり条件と映像なし条件の平均値を計算し、2本の棒グラフを作成します。このようなグラフを描く際は、ばらつきを示すためのエラーバーを表示する必要があるため、標準偏差もあわせて計算します。なお、エクセルで
平均値を計算する場合は「=average(範囲)」
標準偏差を計算する場合は「=stdev(範囲)」
の式を記入します。
さらに映像あり条件と映像なし条件の平均ペダル回転数に差があるかどうかを、js-STARを用い分析します。10名の参加者が、映像あり条件となし条件の双方を行っているので、対応のあるt検定を用います。手順は下記の動画に従ってください。
それでは、統計処理結果をレポートに文章としてまとめていきましょう。まずはグラフを示し、その内容を文章でわかりやすく説明します。その後、統計処理の結果を文章で記述していきます。今回は、p<.10(有意傾向)となった際の書き方になります。
(訂正があります。上記動画中に、レポートに「t(9)=1.54」とありますが、正しくは「t(9)=1.94」でした。お詫び申し上げます。)
ちなみに、p<.05の場合は、
t(自由度)=t値, p<.05となり、5%水準で有意差が認められた。
t(自由度)=t値, p<.01となり、1%水準で有意差が認められた。
p>=.10の場合は、
t(自由度)=t値, n.s.となり、有意な差は認められなかった。
などのように記述してください。pやtのような統計量をイタリックにすることをお忘れなく。
リアクションと課題の提出
上記の作業を実際に行い、作成されたワードファイルを「対応のあるt検定」という名前で保存し、こちらから送信してください。リアクション(今回の課題に対する感想や疑問点)と課題(ワードファイル)は、出欠記録を兼ねていますので、原則として授業開催日を含む3日以内に送信するようにしてください。