心理学専門演習-06

アイドル画像と化粧の研究
 今回は、アイドル画像がもたらすポジティブ感情の効果と、化粧が心身の反応に及ぼす影響に関する研究を読んでみます。アイドル画像の研究、僕は結構高く評価しています。

上記卒論の詳細は、過去の卒論リストからご覧いただけます。

アイドル画像視聴がもたらす心身の変化 14HP251_yasuda
女性の化粧の有無が視線と生体反応に及ぼす影響14HP115_kadokura

ミッション・インポッシブルの測定結果

リアクションの回収
 上記動画で扱われている卒業論文の内容について考えたこと、ディスカッションを経て考えたことを、授業配信日を含めて3日以内に、下記のリンクから送信してください。
心理学専門演習4リアクション

心理学専門演習-5

前回授業へのコメント
・「知らない人と作業をしたり会話をしたりする」という状況自体がストレスになって心拍数に影響している可能性があるのではないか
→そのとおりだと思います。実験的にコントロールすると、「知らない人どうし」で「会話なし」でやる事になるのですが、ゲームの楽しさは台無しになってしまいますよね。「楽しい」状況を実験室に再現するのは、なかなか難しい作業なのです。
・ゲームの楽しさやリラックスについて理解が深まり,新たなゲーム発展の手掛かりとなるのではないか?
→ゲームなんて遊びだと言う人もいるのですが、自分としてはゲームは非常に面白い心理学的なテーマだと思います。
・会話をしての楽しさがゲームの楽しさに影響を与えているということを知り、会話を伴う協力型ゲームの楽しさと、一人用ゲームの楽しさではまた異なった種類になってくると思った。
→そうですよね、ひとくちにゲームと言っても、ゲームの種類によっては楽しさの質は全く異なる可能性が考えられます。

・マリオのようなゲームは人間のキャラクターを操作するためにリアリティがありますが,ぷよぷよのようなゲームは特に頭を使い,人間のキャラクターを操作するわけでは無いため,集中しやすいゲームで会話による盛り上がりは無いのかも知れないと思いました。
→実は自分も、人間キャラクタがあるものとそうではないもので、大きく違うのではと思っています。たとえマリオでも、体が動く系のビジュアルを持つソフトウェアは、脳が運動準備をして運動ライクな反応が出やすいのではないでしょうか?ちなみにストリートファイターは、心拍数がすごく速くなります。
・1人でゲームをやっている時と友達や兄弟とやっている時で楽しさが全く違うのは、人間相手と対戦する事で心臓がドキドキして興奮状態になっているから楽しいと感じられるからだと思った。
→大切な指摘だと思います。「心臓がドキドキ」→「楽しい(と脳が判断する)」という図式があり、心より体が先なのです。様々な方法で心臓を速くしてやれば、より楽しいと判断される事が予測されます。
・親密度が低い状態で会話がないとどうにもならないという事です。共にゲームすればするほど楽しくなくなっていくというのはなかなかに残酷であるように思います。黙って傍に寄り添うだけのコミュニケーションが有効なのは,好感度が上がってからという事が分かりました。
→とても鋭い指摘ですね。あたりまえの事といえばそうですが、そういった課程がデータとして明確に出てくるところが実験の楽しさかもしれません。
・その瞬間の相手の感情や考えを知ることで違う角度からの面白さを知れるという点は、最近人気を集めているゲーム実況も同じようなものなのではないかと思いました。
→どうしてゲーム実況がこんなに人気があるものなのか?とても不思議ですよね。それも新しいゲーム研究のテーマになりうると思います。
・先生お風邪でしょうか?
→声がモゴモゴしてますでしょうか。毎日ほとんど外にも出ないで動画を録画し続け、少々気が滅入ってきています。でも、皆さん毎回リアクションを沢山書いてくれるので(いや本当に)、読んでいるとだんだん楽しくなってきます。

ストレスとリラクセーション
 今回は、音楽を題材にした論文と、香りを題材にした論文を扱います。音楽や香りのストレス緩和効果に関しては多くの人が興味をもつのですが、心理指標(質問紙)には有意な効果が出るものの生理指標には明確な差が見られない、という結果が多いです。音楽や香りの効果を、生理指標で検出するのはなかなかに難しいのです。今回紹介する研究の結果はどうでしょうか?

リアクションの回収と来週の準備
 今後の各回で扱う論文はこちらのリストのように定められました。担当者は該当日の1周間前までに「担当論文の感想と改善案」というタイトルでWordファイルを作成し、リアクションと併せてお送り下さい。課題を担当しない学生はリアクションのみ記入して下さい。Wordファイル作成の際、ファイルの中身は、1行目に読んだ論文のタイトルを記載し、2行目以降に論文の感想と改善案を記載し、全体で1~2ページにまとめたものとしてください(動画中でファイルを参照するので、見られる事を前提に書くように)。来週は下記の内容を予定しています。

6/15 認知(化粧)

18HP106 化粧行為の生理心理学的検討―スキンケアによる自己接触の生理心理作用もしくはアイドル画像視聴がもたらす心身の変化
18hp216 女性の化粧の有無が視線と生体反応に及ぼす影響

心理学専門演習-04

前回授業へのコメント
 いろいろな感想、コメントをいただきありがとうございました。
・緊張と覚醒のどちらでも発汗が出るなら,なぜその指標を使うのか?
 生理指標は生命維持を行うための適応反応であり、心理状態をダイレクトに教えてくれるような都合の良いものではない、ということを理解する必要があります。あくまで手がかりであり、注意深く観察し、推測する課程が必要です。
・実験結果を見ると大学の90分という授業時間はあまりにも長いのではないか
 全部講義するという前提なら、長いと、個人的には思います。30分くらいを1区画として、注意力が低下しないようコントロールすることが大事だと思います。
・世界がスマート化しすぎて、人間など不要になりそうで怖い。
 AIが肩代わりしてくれた時間を、もっと創造的な事に使えばよいのだと思います。ただ、肩代わりできない仕事のほうがはるかに多いので、人間の労働力はまだまだ必要です。しかし、今後は自分の意志で「働く人生」or「働かない人生」を選ぶときが来るらしいです。
・まるで自分の中にいるもう一人の自分の反応には気づいていないかのような感じがしました。
 生理指標の測定をはじめとする生理機能の理解は、「もうひとりの自分」に出会う貴重な機会のようにも思えます。意思決定の話もそうですが、我々は自分の行動を自分で決めていると思いがちですが、実際はそうでもない場合が多いようです。
・聞き手の発汗が上がった時の内容や話し方、進行の仕方などを細かく記録して、講義の中でその頻度を上げるなどの工夫をすることもできるのではないか?
 今後はそのような細かな分析が重要になってくると思います。カウンセリングや、営業業務、結婚相談所など、「相手を惹きつける」トーク力が必要な現場では、上記のような工夫が必ず意義深いものとなります。どのようにやるのか?を誰かが定める必要があります。

デジタルエンタテイメント
 今回は、デジタルエンタテイメントとして、ゲームを扱った研究を2本紹介します。一方は、ゲーム遂行中の人数が与える影響を、もう一方は、対戦相手との親密度が与える影響を検討しています。

リアクションの回収と来週の準備
 今後の各回で扱う論文はこちらのリストのように定められました。担当者は該当日の1周間前までに「担当論文の感想と改善案」というタイトルでWordファイルを作成し、リアクションと併せてお送り下さい。課題を担当しない学生はリアクションのみ記入して下さい。Wordファイル作成の際、ファイルの中身は、1行目に読んだ論文のタイトルを記載し、2行目以降に論文の感想と改善案を記載し、全体で1~2ページにまとめたものとしてください(動画中でファイルを参照するので、見られる事を前提に書くように)。来週は下記の内容を予定しています。

6/8 ストレスとリラクセーション

18HP219 音楽とストレス課題の組み合わせが心身に及ぼす影響の検討
18hp227 レモンの香りがもたらすリラックス効果の心理・生理的検討

心理学専門演習Ⅳ-03

前回授業へのコメント
 (本年度は対面形式でコメントいたします)

生理心理学トピック紹介(2)
 今日は、日本生理心理学会が発行する研究雑誌である生理心理学と精神生理学から、2019年の生理心理学の実社会応用特集を紹介します。

生理心理学の実社会応用
 生理心理学を実社会の課題解決に応用しようという試みは、自動車産業、医療やヘルスケア産業、映画やゲームなどエンターテインメント産業、観光産業などの幅広い分野で行われている。このような動向は、生理心理学会のテーマとして繰り返し取り上げられてきた経緯からも明らかだが、その背景には様々な技術革新が生理心理学のあり方を変化させてきている背景がある。
 第一の技術革新は、計測機器の小型化やスマート化であり、生体計測を応用した様々なウェアラブルデバイスが開発されている。これらの技術や商品は、従来実験室の中だけで行われていた生理心理学的研究を、多くの場面で可能とし、生理心理学の適用範囲をひろげて、生態学的妥当性の高い状況での研究を可能にしている。具体的には、他者とのコミュニケーション場面,授業や講演,スポーツ観戦などの集団行動場面といった社会環境を対象とした研究も可能になる。
  第二の技術革新は、解析技術の進歩であり、コンピュータの処理速度の上昇とともに,計測された膨大な量の生体情報から、より多くの有益な情報を抽出することを可能にし,心的活動に対応する新しい指標の発見も可能となりつつある。さらにそれらのデータをAI(機械学習)と組み合わせることで、生体データからストレスや疲労,感情といった心理・生理状態の自動推定の試みがなされ、基礎・応用研究に新たな一面を切り開きつつある。
 本特集は、使いやすい道具設計への脳波測定の応用可能性を検討した身体に馴染む道具設計指標としてのmu律動抑制、小型の自作生体情報計測器を同時に多数用いることで授業評価を試みたIoT皮膚コンダクタンス測定器を用いた授業評価、警察における虚偽検出検査の視点から生理心理学の社会応用可能性を論じたポリグラフ検査から見た生理心理学への期待と課題、の3本で構成されている。

リアクションの回収と来週の準備
  出欠記録を兼ねたリアクションの回答を原則として当日中に記入してください。リアクションは出席チェックを兼ねていることにご注意ください。

担当課題予定

6/1 デジタル・エンタテイメント

18hp102 プレイヤー数がゲーム時の自律系生体反応にあたえる影響
18hp249 親密度の違いがゲームプレイ時の生理反応に及ぼす影響

6/8 ストレスとリラクセーション

18HP219 音楽とストレス課題の組み合わせが心身に及ぼす影響の検討
18hp227 レモンの香りがもたらすリラックス効果の心理・生理的検討

6/15 認知(化粧)

18HP106 化粧行為の生理心理学的検討―スキンケアによる自己接触の生理心理作用
18hp216 女性の化粧の有無が視線と生体反応に及ぼす影響

6/22 非デジタル・エンタテイメント1

18hp245 ダーツを用いた競争課題中の皮膚温変化
18hp213 塗り絵が心身に及ぼす影響

6/29 対人ストレス・ストレスマネジメント教育

18hp259 感じたストレスを他者に伝えることで生じるストレス緩和効果
18hp136 子どもを対象にした心身相関現象体験プログラムの作成と運用

7/6 認知(魅力)

18hp122 異性画像の魅力度が視線と心拍に与える影響
18HP123 虚偽フィードバックが魅力度評定に及ぼす影響

7/13 非デジタルエンタテイメント2

18hp101 お菓子の有無が会話中の感情・生体反応におよぼす影響
18HP147 アニメーション作品のエンディングの有無が視聴体験に与える影響

7/20 対人ストレス

18hp210 Skype通話時における映像の有無が生理・心理指標に及ぼす影響
18hp149 対人場面における服装の違いが緊張感及び生理指標に与える影響

7/27 認知(VRなど)

18hp202 仮想空間内において3Dキャラクターの視線や表情が罪悪感に及ぼす影響
17hp101 VRエアロバイクが心身に与える影響
18HP230 座禅が自律神経機能および認知課題の成績に与える影響

8/3 会話中の対人ストレス

18hp221 人格特性が会話中の皮膚温におよぼす影響
18hp206 会話内容が生理・心理指標に与えるストレス負荷の検討

心理学専門演習Ⅳ-02

前回授業へのコメント
 (本年度は対面形式でコメントいたします)

生理心理学トピック紹介(1)
 ここでは、日本生理心理学会が発行する研究雑誌である生理心理学と精神生理学から、2018年の健康の精神生理学特集を紹介します。

健康の精神生理学
 精神生理学(生理心理学)は、知覚や注意,認知や感情といった心理社会的要因が生体に与える影響を研究してきたが、より長期に渡る適応現象である健康も研究対象としてきた。その背景には、身体的に健康であれば良い、といった古い健康観から、社会的に満たされなければ健康とは言えないといった新しい健康観への転換がある。健康に関する研究テーマであるホメオスタシスやストレスは、心理学においても古くから研究され、そこで得られた知見や実験手法などは、今日の医学研究においても標準的に利用されている。例えば、バイオフィードバックやリラクセーションといった心理学的な行動変容技法を身体疾患に援用するところから行動医学が生まれるなど、心理学と医学は密接に関係しており、健康心理学や臨床心理学、心身医学や行動医学、公衆衛生学など、健康を扱う学問分野は多岐にわたっている。これらの研究は、自律神経活動や脳活動、内分泌活動などの計測に加え、近年では分子生物学や行動遺伝学の手法を駆使した研究あり、研究手法という点でも多岐にわたっている。この研究特集は、(1)妊婦のストレスが胎児に及ぼす影響を検討した論文(2)スピーチ課題を用い心臓血管反応の回復性について検討した論文(3)心臓活動の指標である心拍変動について詳説し心肺系の回復機能について論じた総説(4)ストレス負荷時の意思決定をもたらす生物学的システムについて自律神経系・内分泌系・免疫系の相互作用から論じた論文(5)低コスト測定器を用いた健康教育に関する実践研究(テクニカルノート)により構成される。以下の動画では、低コスト測定器を用いたストレスマネジメント教育について、その内容と、執筆された経緯について概説します。

リアクションの回収と来週の準備
  出欠記録を兼ねたリアクションの回答を原則として当日中に記入してください。リアクションは出席チェックを兼ねていることにご注意ください。

感情心理関係論文リンク

感情喚起下における生理反応の時系列相互相関─前頭脳波αパワー左右差と心拍数を指標として─

ポジティブ情動における情動経験と表情筋活動

観察者の存在が二者間の感情コミュニケーションに及ぼす影響

勝敗が無謀なギャンブル行動に及ぼす影響

感情状態が感覚入力段階における注意焦点の範囲に及ぼす効果

“あがり” 経験の反復が心理的反応および精神生理学的反応に及ぼす影響

「あがり」喚起時の精神生理学的反応の検討

心理学研究

認知的評価がネガティブ感情体験と心臓血管反応の持続に及ぼす影響

覚醒水準が隠匿情報検査時の生理反応に与える影響

評価的観察が精神課題遂行中の心臓血管反応に与える影響

健康心理学研究

一過性運動実施に伴う感情および心臓血管反応の時系列的変化とその関係

感情喚起刺激に対するアレキシサイミアの精神生理学的反応

緊張解消過程における主観的情動変化

生理心理関係論文リンク

IoT皮膚コンダクタンス測定器を用いた授業評価

ポリグラフ検査から見た生理心理学への期待と課題

隠匿情報検査において項目提示後初期に見られる心拍数低下反応の解析法

心臓血管反応の持続に及ぼす評価懸念の影響―回復性研究における評価的観察を伴うスピーチ課題の有用性―

心拍変動の有用性――高周波および低周波成分に着目して――

ストレス下における不合理な意思決定―認知機能の側面から―

低コスト生体計測器を利用した心身相関体験プログラムの実施

コミュニケーションにおける表情表出の機能的役割

社会的文脈課題における顔面部の皮膚電気活動及び皮膚血流量

化粧行為の生理心理学的検討――スキンケアによる自己接触の生理心理作用――

隠匿情報検査における鼻尖血流量

2種類の異なる悲しみ喚起場面のイメージに伴う生理反応変化

表情変化に基づく情動認知の事象関連電位による検討

爪に含まれるコルチゾールの定量手法の検討――粉砕粒度と抽出時間の検討――

心理社会的ストレスへのコルチゾールの反応性と脅威刺激からの注意解放

コンピュータ・ゲーム時の競争環境の違いが自律系生理反応にもたらす効果

緩徐なペース呼吸がガス代謝に及ぼす影響

隠匿情報検査時の胸部と腹部の呼吸反応の関係性

関連項目数が隠匿情報検査時の心理的・生理的反応に及ぼす影響

注意資源配分量の指標としてのP300:体性感覚プローブ刺激と聴覚プローブ刺激の比較

パフォーマンスモニタリングに及ぼす聴覚性罰刺激の効果

主観的な感情と要求される表情表出の違いが生理反応に及ぼす影響

Arduinoマイコンを用いたリアルタイムの行動実験制御とデータロギング

人工観葉植物と精油の対提示が心理・心臓血管反応に及ぼす影響

本邦における生理心理学の先達―新美良純―

急性ストレス負荷による唾液中分泌型免疫グロブリンAの時系列的変化

実務ポリグラフ検査時に生じる呼吸反応の時間的変化

肩への電気刺激に対するP300 を指標とした無関連プローブ法の検討

集団の中で他者から選択されないことはネガティブに知覚されるのだろうか? ─事象関連電位を用いた検討─

気分が注意焦点の範囲に及ぼす効果

なぜ心が痛いのか

応答しないコンピュータに対する事象関連電位に及ぼす教示の効果

 

テーマ別過去の卒論一覧

[ストレスとリラクセーション]
人格特性が会話中の皮膚温におよぼす影響 13HP238_TAHARA
音楽とストレス課題の組み合わせが心身に及ぼす影響の検討 13HP251_MORI
ローコスト心拍計を用いた休息機能の測定 15HP235_hori
ストレス負荷後の水槽鑑賞が生理・心理指標に及ぼす影響 14HP139_noguchi
回想における表現の違いが生理・心理指標に与える影響 14HP104_ishii
多人数バイオフィードバックが心身に与える影響 14HP205_itakura
私的自意識が評価を伴う課題を行う際に心身に与える影響 14HP249_mori
会話内容が生理・心理指標に与えるストレス負荷の検討 13HP217_KANEKO
状態自尊心がリラクセーションに及ぼす影響について 12hp116_saigusa
猫型ペットロボットとのコミュニケーションがもたらすリラックス効果の検討 12hp216_kondo
リラックス法が予期不安中の心身反応に及ぼす影響 12hp234_fukushima
スピーチ課題前の読書は心身のストレス反応を抑制するか? 12hp235_hori
Skype通話時における映像の有無が生理・心理指標に及ぼす影響 12hp244_yoshida
レモンの香りがもたらすリラックス効果の心理・生理的検討 10hp105_anma
赤ちゃん映像視聴によりもたらされるポジティブ感情がストレス反応に与える影響 10hp108_imai
スモールステップ法が作業効率と生体反応に及ぼす影響の検討 10hp133_nemoto
感じたストレスを他者に伝えることで生じるストレス緩和効果について 10hp143_miyazawa
同一課題を行う親しい友人によりもたらされる相互サポート効果の心理・生理的検討  09HP124_taira
自尊感情の変化が計算課題中の心理・生理反応に与える影響の検討  08HP247_watanabe
お菓子の有無と味が映像視聴時の感情と印象に及ぼす影響 18HP101_aihara
自然環境をテーマとしたデジタル刺激による回復効果の検討 18HP206_ito
末梢皮膚温を利用したオンラインカウンセリングの検討 18HP230_sato
ビデオ通話時の抵抗感に対して性格が及ぼす影響 18HP249_baba
動物動画の視聴ストレス緩和効果の検討 19HP114_kataoka
仮想空間上の自然でストレス緩和は可能か 19HP131_sugaya
ハーディネス及びソーシャルサポート特性が感情喚起に与える影響 17HP206_urushi
映像と音楽の相互作用によるリラクセーション効果の検討 17HP229_tokunaga
音楽とストレス課題の組み合わせおよび音楽の知名度が心身に与える影響の検討 16HP121_tonai
VR環境でストレス反応は緩和されるか 20HP238_Nagamatsu
事前の動物動画視聴が心身へ及ぼす影響 20HP217_Kawada
内受容感覚が皮膚温バイオフィードバック訓練に与える影響 20HP225_Shigeta(抄録)

[エンタテインメント]
勝敗の有無と対戦相手がゲームプレイ時における主観的楽しさに及ぼす影響の検討 12hp132_hashizaki
音声の有無が対戦格闘ゲーム中の心理生理反応に与える影響の検討11HP137_tomioka
パズルゲーム課題時の発話の有無が生体反応および主観感情に及ぼす影響の検討 13HP121_KOZUKI
プレイヤー数がゲーム時の自律系生体反応にあたえる影響15HP232_hurukawa
ダーツを用いた競争課題中の皮膚温変化 13HP201_ADACHI
アイドル画像視聴がもたらす心身の変化 14HP251_yasuda
映像視聴における風刺激が感情に及ぼす影響 13HP203_ARAI
女性の化粧の有無が視線と生体反応に及ぼす影響14HP115_kadokura
スマホゲームがもたらすフロー状態における心身反応 14HP154_watanabe
ラジコンカーを用いた疑似運転体験による身体反応 15HP107_itou
塗り絵が心身に及ぼす影響 15HP212_kanai
お菓子の有無が会話中の感情・生体反応におよぼす影響 14HP125_satou
同一作品の提示方法の違いが心身に与える影響 13HP150_YOKOI
アニメーション作品のエンディングの有無が視聴体験に与える影響 15HP244_watanabe
親密度の違いがゲームプレイ時の生理反応に及ぼす影響 12hp224_soma
映像呈示条件がゲーム中の心理生理反応に与える影響の検討11HP103_ishikawa
競走場面における対戦形式の違いが生体反応に及ぼす影響 10hp118_saiki
リラックス・恐怖感情喚起映像視聴時の解像度の違いが主観感情及び生体反応に与える影響 10hp127_tanaka
PCおよびVRによるホラー動画視聴中の感情変化 17HP101_aida
ゲームが心理に及ぼす影響と今後の向き合い方  18HP202_abiko
ネタバレの有無が映画視聴時の感情状態および生体反応に及ぼす影響 19HP107_udagawa
エアロバイクゲームが心身に与える影響 19HP160_watanabe
コンピューターゲームにおいてUIがゲーム体験に及ぼす影響 19HP252_matsui
VRホラーゲームが心身に与える影響 191P258_yoshida
ゲームにより生じる感情と性格の関係性について 17HP119_saito
レースゲーム中の視点条件の違いによる生体反応への影響 16HP119_chida
ストリートダンス動画視聴時における発汗及び視線の動向 16HP219_teshigahara
ドローン操作が心身に与える影響 20HP110_Oguri

[認知・感情]
人物印象が表情模倣と情動伝染に及ぼす影響の検討 08HP220_kobayashi_
対人場面における服装の違いが緊張感及び生理指標に与える影響について  09HP245_wada
異性画像の魅力度が視線と心拍に与える影響 14HP129_takashima
心拍の虚偽フィードバックが魅力度評定に及ぼす影響 09HP137_fuseda
異性画像に対する魅力度の違いが身体反応に及ぼす影響 13MH204_fuseda
パーソナル・スペース侵害時の視線の有無が生理・心理的反応に与える影響  09HP122_sanoki
仮想空間内において3Dキャラクターの視線や表情が罪悪感に及ぼす影響 14HP127_sugahara
VR空間内でのFB・視野情報の違いがユーザーインターフェースに及ぼす影響の検討15HP230_negishi
模型戦車操作時の視点状況の違いが没入感および生体反応へ及ぼす影響 10hp215_kubo
ヘッドトラッキング機能の有無が映像の没入感に及ぼす影響の検討 12hp214_kitayama
前腕3DCGモデルの動作遅延が身体感覚の転移および生体反応に及ぼす影響の検討 10hp242_mihara
頭部運動と映像の連動によりもたらされる身体感覚の転移とその定量化手法の提案 12mh206_watanabe1
座禅が自律神経機能および認知課題の成績に与える影響 13HP137_NAGATA
サブリミナル動画がリラックス映像視聴時のαパワー値に与える影響の検討11HP112_kaneko
スマートフォンゲームが人に与える影響 16HP137_yamamoto
人物の有無が広告の好意度と再認に与える影響 18HP113_onota
人物イラストが印象評定と行動に及ぼす影響  18HP122_kuriyama
3Dキャラクターの外見が攻撃者の罪悪感に与える影響 18HP123_kono
リズムパターンが心身に及ぼす影響 18HP210_uchiyama
映像の有無が人物の特性推論に及ぼす影響 18HP221_kinoshita
VR動画を用いた大学内教室の印象評定 19HP115_kanaya
外観デザインが製品印象評価に及ぼす影響について 19HP240_nihei
ギャンブル課題における勝敗が心理・生理反応に与える影響 19HP257_yoshida
リモートコミュニケーションにおける映像の有無が課題遂行や心理状態に及ぼす影響 17HP110_omura
色とテンポの組み合わせが映像に対する印象と感情に及ぼす影響 17HP114_kato
自己意識及び同調行動が大学生の服装選択に及ぼす影響 17HP218_saito
映像刺激の差異が自律神経活動及び再認識に及ぼす影響の検討 16HP227_hasegawa
仮想空間における虚偽検出 20HP232_Takeda

[教育]
子どもを対象にした心身相関現象体験プログラムの作成と運用 13HP236_SUZUKI
高校生を対象にした心身相関現象体験プログラムの実施 15HP138_miyata
教授方法の違いが参加者の授業体験と覚醒水準に与える影響 15HP211_kasai
教授場面における緊張について 12hp105_iwamoto
皮膚温測定装置を使った心身相関教育プログラム 16HP205_ouchi
学習状況における発汗活動にゲームフィケーションが及ぼす影響 16HP238_yoshida

[運動]
VRエアロバイクが心身に与える影響 15HP202_akiyama
カウントダウンの有無がボール投げ課題中の心拍数に与える影響 13HP109_ISHIKAWA
心音バイオフィードバックが射撃パフォーマンス・自己効力感・生理指標に及ぼす影響 10hp110_okura
呼吸制御教示によるパター課題のスコアと生理反応の変化 16HP132_hoshi

[その他]
面接場面における面接者の態度が非面接者の生理反応に及ぼす影響 10HP146_yamada[山田耕平/加曽利ゼミ]
ブレイン・マシン・インタフェース使用時における効率の良いトレーニング方法の模索 12hp227_takei
CMCでの匿名性の操作が自己開示および生理反応に及ぼす影響11HP102_ikarashi
フィジカルコンピューティングとデジタルファブリケーションを用いた低コスト皮膚温測定装置の開発とその運用13MH202_taira
模擬接頭辞の刺激提示手法の違いがポリグラフ検査における自律神経活動に及ぼす影響 10hp142_minemura
定位反応に関する選択的注意の解釈と人格特性との関連可能性についての検討  09HP218_sato
自己関連話題聴取時の生体反応に公的自意識が及ぼす影響の検討  08HP212_okutomi
性格特性と催眠効果の関係 20HP149_Mitsudome

専門演習Ⅳ-01

ガイダンス
 心理学専門演習Ⅳを受講する皆様、半年間よろしくお願いします。初回は、私が皆さんにお教えする生理心理学という学問がどのようなものなのか、過去の卒業研究を振り返ることを通してお伝えしたいと思います。その中から、皆さんが各自の興味あるテーマを見つけてくだされば良いと思います。

扱われているテーマ
 次のページに、過去に行われた卒論をテーマ別に分類してみました。分類に関しては、なかなか難しい側面はありますが、テーマは主に[ストレスとリラクセーション][エンタテインメント]、[認知・感情]、[教育]、[運動]、[その他]に分けられるようです。まずは下記のリンクを1分ほど眺めてみてください。
リンク:テーマ別過去の卒論一覧

ストレスとリラクセーションに関する研究で、用いられるストレスは、計算課題のような 単独で行うものと、会話やスピーチのような社会的(対人的)なものがあります。これらの研究は、ただストレス反応を測るのではなく、自尊感情等の様々な人格傾向が、どのようにストレス反応を変容させるのか?のように「心理学的な問」を含んでいる事が特徴です。一方で、それ以上に人気があるのは、ストレスをどのように迎え撃つか?という、いわゆるストレスマネジメント手法に関する研究です。その手法は、香りや映像を使うもの、読書、絵本の読み聞かせ、水槽を眺めるもの、バイオフィードバック、人に話したりする対人的なもの、さらにはロボットを使ったものまで、多種多様です。やはり、日常生活でどのようにストレスを迎え撃ち、コントロールするのかというのは、皆さんの興味の対象となりやすいようです。

エンタテインメントに関する研究も多く選択されています。課題は、デジタル系と非デジタル系に分類されます。前者は、落ち物(テトリスなど)、格ゲー(ストⅣ)、レース(マリオカート)、乱闘もの(スマッシュブラザーズ)などのビデオゲームが多いです。近年では、VRやスマホゲームを使用した例もあります。ホラー映画やアニメーションを用いた研究もデジタル系に入るでしょうか。一方で、ダーツやオセロ、ラジコンカー、塗り絵など、非デジタル系エンタテインメントの研究も多彩です。中には、ただアイドルの画像を眺めたり、お菓子を食べることの効果に注目したものもあります。「ゲームを用いた研究なんて」と思われる方もいるかも知れませんが、ポジティブな感情が体にもたらす効果の研究はとても重要です(ポジティブ心理学)。一方で、ただゲームをするような研究は少なく、「競争・共同」などの社会的要因や「提示方法の違い」など、各種の心理学的要因をからめて研究する事が多いのが特徴です

認知・感情に関連するテーマに分類したのは、ストレスやエンタテインメントには該当しない、より基礎的な研究です。人物の魅力や印象を生理指標を用いて検討するもの、ゲームエンジンUnityを使って3DCGを用いた実験刺激を作成し使用しているもの、VRゴーグルやアイカメラなど、各種の新しいデバイスを利用したものが含まれます。CGやVRといった新しい技術を使うことにより、高い臨場感を実現し、今まで難しかったようなリアルな感情喚起を期待するものです。また、これらの研究では、心拍数や発汗のような基本的な指標だけでなく、血圧や筋電図や脳波、視線や加速度などの計測にも挑戦している点が特徴です。

教育に関するテーマも最近増えつつあります。これは、小学生や高校生を対象に心理学を教える教育プログラムの開発と実施に関するものと、実際の教育現場を想定し、教授者や学習者の生理反応から授業を評価しようというものに分けられます。本学で開発された生体計測装置を用いた授業評価研究が、他大学・研究機関との共同研究として始まりつつあります。教育方面に興味がある方は、一緒にできると良いなと考えています。

運動に関するテーマは試合時のプレッシャー克服、生体情報フィードバックによる成績向上、CGやVRを用いた運動促進効果の検討などから成り立っています。これらのテーマは、どれも生理心理学の応用研究として非常にエキサイティングですが、特に重要なのは、楽しく運動する方法を見つけることだと思っています。高齢化が進む日本社会にとって、低コストで健康を維持するためには、運動習慣の維持が不可欠だからです。

リアクションの回収と来週の準備
  出欠記録を兼ねたリアクションの回答を本日中に記入してください。今回は、上記の流れをうけ、授業の感想に加え、「自分が興味をもっている研究テーマ」についても、あわせてリアクションに記入してください。「具体的な計画」を書いてくださっても良いですし、テーマ別過去の卒論一覧の中から、「○○のあたりにモヤッと興味を持った」、などの書き方でも構いません。来週はそれらをまとめて、今後の授業の進め方をお話します。