ストレス・リラックス課題時の皮膚温変化

導入
 緊張したときに手先が冷たくなった経験はありませんか。発表の前や初対面の人と話すとき,手足の温度が下がるのは,実は体がストレスに反応している証拠です。私たちの体と心は密接に関わっており,このような変化は「心身相関」と呼ばれる現象の一例です。心の状態が体に表れることで,心理学では見えない心の動きを客観的に調べることができます。特に指先や顔などの末梢部分は交感神経の影響を受けやすく,緊張すると血管が収縮して血流が減少し,温度が下がります。逆に,リラックスすると血流が増え,手先が温かくなります。今回の演習では,このような心と体のつながりを確かめるために,ストレス課題とリラックス課題を行い,指先の皮膚温の変化を測定します。心理的状態と生理反応の対応を体験的に理解することが目的です。

レポートの執筆方法
下記の動画を参照してください。

その他注意事項
・統計処理はJSSTARを使ってください。
Robin/Wood Thrush/Hermit Thrush/Veery” (John Herberman 「Forest Piano」
図表のタイトルは「Figure ◯」「Table ◯」を用いてください。
・有意水準は数値を記載してください。
(ただし上記動画に従って分析する場合はp<.01などの表現を使っても良いです)
・統計処理結果が有意でなかった場合は以下の例文を参考に記述してください。

■有意差が出なかった場合
その結果,有意な差は認められなかった(t(20)=1.12,n.s.)。すなわち,両群の皮膚温変化量に明確な差はみられなかった。

■有意傾向がみられた場合
その結果,有意傾向が認められた(t(20)=1.89,p<.10)。すなわち,リラックス群の方がやや皮膚温変化量が大きい傾向にあった。

参考文献
以下の文献を参考にしてください。
吉田倫幸, 菊本誠, & 松本和夫. (1995). 白色雑音に対する鼻部皮膚温と主観的状態の対応. 生理心理学と精神生理学, 13(1), 29-38.
苗村晶, 津田兼六, & 鈴木直人. (1993). 騒音刺激が鼻部皮膚温度に及ぼす効果. 心理学研究, 64(1), 51-54.
曽我知絵, 三宅晋司, & 和田親宗. (2009). 計算課題遂行における自律神経系指標の変化. 人間工学, 45(5), 294-302.

参考資料

レポートの提出
こちらのサイトから,次週の月曜23時までに提出してください。レポートはマイクロソフトワード形式で作製し,「ストレス・リラックス時の皮膚温変化」というファイル名で送信してください。

測定結果
データは以下からダウンロードしてください

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